僕がオンライン研修をどのようにやっていたか
このご時世により、4月〜6月までの新人研修はオンラインで実施していました。講師だけでなく、受講者さんもご自宅からオンラインで研修に参加する形です。
使っていたツールとしては、主に下記の3つです。
- Zoom
- Slack
- 自作の進捗管理アプリ(これは長くなるので別記事↓で!)
- その他
また、ツール以外にも僕が心がけていたことなどをまとめておこうと思います。
別記事↓
Zoom
研修の配信ではZoomを利用していました。主な用途としては、講師の画面を共有することによる講義の配信です。
正直、画面共有とブレイクアウトルームの機能さえあれば、Zoom以外でもいいと思います。
ブレイクアウトルーム
演習やディスカッションは、ブレイクアウトルーム機能で数人のチームで進めてもらっていました。
ブレイクアウトルームにすると、講師の声が受講者さんに届かなくなります(講師がルームに1つずつ参加すればいいのですが、それでも1つずつしか声が届きません)。全員宛てのテキストメッセージを送信したりもできるのですが、それに反応を返す術が受講者さんにありません。正直、講師はけっこう寂しいですね・・・😅
しかし、このブレイクアウトルーム機能は積極的に使ったほうがいいと思います。受講者さんにとっては、同期と交流する貴重な機会になるからです。
リモート操作
受講者さんのPCに何かトラブルがあった場合は、その受講者さんに画面共有してもらって原因を探します。それでは解決が難しい問題だった場合は、リモート操作機能で講師が受講者さんのPCを操作しました。
しかしこの機能、講師のOSがmacOSだとキーボード操作が微妙でした(講師がWindows OSだと問題なし)。これは改善してほしいなー。
リモート操作に関しては他のツールもある(TeamViewerとかMacのリモート操作機能とか)ので、それらを検討してもいいと思います。
Slack
Slackには本当にお世話になりました。チャットとしての使いやすさ・操作しやすさもそうですが、UI・アプリ・豊富な絵文字によるリアクションなどで楽しい雰囲気を作りやすいです。後述しますが、楽しい雰囲気作りはとても重要でした。
ちなみに、20〜30名で1ヶ月程度の研修であれば、無料プランで十分と思います。長期間だったり人数が多い場合は、有料プランを検討したほうがいいかもしれません。
チャンネル分け
基本的には、こんな感じでチャンネルを分けていました。
- 質問
- 受講者さんからの質問と、講師からの回答(スレッド機能を活用)
- iPadで書いた図、補足説明、参考URLなどもこちらに書く
- お知らせ
- 運営側からの連絡事項を記入
- 雑談
- 研修以外の話題
- 提出
- 演習課題のソースコードなどを、受講者さんにZIPでアップロードしてもらう
投票アプリ
最初は演習などの進捗管理に使っていたのですが、講義中の発問などにも使えます。オンライン研修では講義が一方通行になりがちです。たまに発問して投票アプリで回答してもらうと、とても双方向感が出て講師も受講者さんも楽しいです。
僕はVotum Pollを使っていました。人数が多くなっても、投票した人の名前が省略(「他○名」みたいに)されないことが決め手でした。
自作の進捗管理アプリ
別記事で!
その他のツール
ゲーミングヘッドセット
PCのマイクを使って話すこともできたのですが、音質だったり、家の中の音をなるべく拾わないようにと考えると、専用のマイクは必須でした。
Amazonでいろいろ調べた結果、ゲーム用のヘッドセットが一番コスパが良いと判断しました。
咽喉マイクも試したのですが、
- マイクの音質が良くない(トランシーバーで話してるみたいな声になる)
- 水を飲んだりする音がリアルに聞こえる
- 周りの音も拾わないわけではない(キータッチ音とかが少し聞こえた)
という理由から使いませんでした。
Parallels Desktop
自宅PCはMacBook Pro、会社の業務用PCはiMacですが、研修ではWindowsを使うこともあります。途中までは自社の研修用Windows PCを使っていたのですが、Slackなどでタイピングが多くなるオンライン研修で、慣れないキーボードやショートカットはかなりの負担でした。
なので、MacBook Proに仮想化してWindows 10をインストールしました。
以前は仮想化にVirtual Boxを使っていたのですが、動きが遅い、画面描画が汚い、不安定(業務用iMacではゲストOSを起動しようとすると何故かホストのmacOSがダウンする)など、様々な問題がありました。
そこで、TwitterでTLの方から教えていただいたParallels Desktopを使ってみると、これは良かった!
トライアル期間が終わった後、すぐに課金しましたw
iPad + ペン
オンライン研修では、オフラインではいつも使っている物理ホワイトボードが使えません。
どうやって図を書いて共有するか、色々と検討しました。
(1) ペンタブレットを使う → 不採用
(2) iPadのSidecar機能でMacの画面をiPadに映し、図を書く → 不採用
(3) iPadおよびMacに画面同期アプリをインストールし、iPadの画面をMacに映し、図を書く → 不採用
(4) iPadもZoomミーティングに参加させて、Zoomのホワイトボード機能で図を書く → 採用!!
- 横向きでも絵を書ける
- スクショを取ればSlackにも簡単にアップできる
iPad Air 2はApple Pencilに対応してないので、安物のペンを買いました。
最初の2ヶ月くらいは良かったのですが、2ヶ月を過ぎたくらいから不安定(たまに書けなくなる)になってきました。これは対策を考え中・・・
会社から持って帰ってきたモニター
研修開始前に、会社で使っていた業務用追加モニターを、家に持って帰ってきました。
オンライン研修ではZoomとかSlackとか色々と開くので、持って帰ってきといてよかったです。
ノートPCスタンド + #magicTray
最初はMacBook Proだけだったのですが、
- 常に下を向くので、首や肩に悪いかなと思った
- MacBook Proのバタフライキーボードに不具合が出てきた(Enterが2回連続で押される)
という理由から、ノートPCスタンドを使い始めました。
そして、Magic Keyboard + Magic Trackpadをサムライズムさんの #magicTray に乗せて使っています!
心がけていたこと
受講者さんからのフィードバックを即座に反映する
受講者さんには、毎日の日報で「オンライン研修の進め方に対して感想や要望」を書いてもらっていました。
オンライン研修は初めての試みだったので、日々色んな施策を試していました。日報を確認して、どの施策が好評だったのか(or 不評だったのか)、他にどんな要望があるのかを毎日確認した上で、翌日の研修に活かしていました。
4月・5月・6月とそれぞれ別のお客様だったのですが、それぞれ感想や要望は違っていました。フィットした施策は毎回違っていました。
フィードバックをすぐ翌日に反映することで、受講者さんからの信頼を得るという効果もあったと思います。
質問しやすい雰囲気を作る
オンライン研修では、ネットワーク切断などのトラブルがよく発生します。
なので「『ここの部分を聞き逃したのでもう一度説明してください』という質問は歓迎です!」と伝えました。
副次的に、それ以外の質問も増えたように感じます。
楽しい雰囲気を作る
4月・5月は緊急事態宣言下であったり、入社以来ほとんど上司や同期とも会ったことが無いなど、不安を感じている方も多かったようです。
普段の講義やSlackの雑談チャンネルなどで、楽しい雰囲気を作ることを心がけました。
前の方でも書きましたが、Slackは楽しい雰囲気が作りやすくて本当にお世話になりました。
最後に
ここまで書いたことは4〜6月までに僕が試行錯誤した結果なので、環境によって合うもの・合わないものなどあると思います。
何か1つでも、参考になれば嬉しいです。