僕の英語学習で役に立った物たち

この記事は、英語に関するポエムです。

これまで3年くらい英語の勉強を続けてきて、海外カンファレンスでLTしたり、TOEICで900点近いスコアをコンスタントに出せるようになってきたので、これまで勉強したことをまとめておこうと思います。

エンジニアにとっての英語の必要性

英語に限らず、語学は一般に4つのスキルに分けられます。

  1. Reading (読む)
  2. Writing (書く)
  3. Listening (聞く)
  4. Speaking (話す)

今のエンジニアの方々にとって、ほぼ必須なのは1.でしょう。現代のITは進化が速いため、日本語の書籍やドキュメントなどは数が減っているように感じます。なので、公式のドキュメントを読んだり、GitHubのIssueを読んだり、Stack Overflowを読んだりすることは日常茶飯事でしょう。

そこから一歩進んでいる方は、2.も必要になるでしょう。GitHubのIssueを書いたり、海外ベンダーにメールで問い合わせたり。

また、海外カンファレンスに参加したり、外資系企業に転職したりするには、3.や4.も必要になります。

僕の英語レベル

高校生まで

英語(特に長文読解)は比較的得意でした。センター試験では9割くらい取れてました。ただ、文法の理解があいまい、かつ語彙力(知っている英単語の数)が低いため、私大や国公立2次試験の問題になるとてんでダメ、という感じ。典型的な理系で、暗記がとても苦手でした。

大学生

大学生になってからは英語に触れる機会はあまりなく、たまに読む英語論文もとても苦労していました。4年生のときに初めてTOEICを受験して、たしか440点くらいだったと記憶しています。

社会人

社会人になってからも、英語に触れる機会はほぼありませんでした。

しかし、2013年くらいからJava EEをやるようになり、当時は日本語の書籍も少なかったため、JSRやJava EE Tutorialなどを英語原文で読まざるを得ないようになりました。このころは、とても苦労して1段落を読むのに何時間もかかっていたと記憶しています。

さらに、2016年くらいからPivotal社とのビジネスをするようになった時に、「これは腹をくくるしか無い」と思って、本格的に英語の勉強に取り組むようになりました。

基本的にはTOEICを活用して勉強しました。2016年に820点くらい、2017年に860点、2018年は少しサボって820点台に逆戻り、2019年は2回受けて910点・875点を獲得できました。

また、2017年から3年連続でPivotalのSpringOneカンファレンスに参加しました。2019年にはSpringOneで5分間のLTをすることができました。

2019年現在の僕のスキル

  • Reading
    • 英語ドキュメントは読むのに苦労しない。出てくる英単語は95%以上知っているもの。ただし、日本語ドキュメントよりMP消費は速い(体力・気力が必要にはなる)。
    • リアルタイムのチャットには何とかついていける。
  • Writing
    • Grammarly(後述の校正ツール)を使えば、メールやチャット、GitHubのIssueを書くなどは問題なし。
  • Listening
    • ややゆっくりめに喋ってもらえば、何を言っているか分かる
    • ネイティブの本気のスピードで喋られるとほとんど分からない
    • 海外ドラマなどを観てもサッパリ分からない
    • 海外カンファレンスに参加しても、喋っている内容は半分も分からない
  • Speaking
    • 文法(時制とか)的に正確に喋るには時間が必要
    • 日本語で思ったことをそのまま英語で喋ることはできない。いったん簡単な表現などに変換すれば喋れる。

学習の目標設定

学習って、明確な目標が無いと続かないと思います。その目標は、結果が素早く自分に分かりやすく出るものが良いですね。

僕の目標は、TOEICと年1回の海外カンファレンス参加です。「TOEICで前回よりも良いスコアを取りたい」「海外カンファレンスで、去年よりも聞ける・喋れるようになりたい」というのがモチベーションでした。

英文法

英語の基礎は、英文法と英単語です。英単語は英文を構成するパーツであり、英文法はパーツの組み合わせ方です。無理やりITに例えるなら、英単語は個別のテクノロジーで、英文法はアーキテクチャーでしょうか。

どちらから先に学ぶかは人それぞれと思いますが、僕は先に英文法を選択しました。苦手なので英単語の暗記は後回しにしたかった、というのが理由です。

英文法もまともにやるとかなり範囲が広いので、TOEIC対策の薄めの本をやることにしました。下記の本は本当に必要最小限に内容が絞られていて、モチベーションが続きやすかったです。

TOEIC(R) TEST 英文法 出るとこだけ!

英単語

前述の通り、英単語から逃げる事はできません。単語が分からないと、読めないし書けないし聞けないし話せません。

まずは、TOEIC対策で必要最小限の単語が載っている本を使いました。付属の赤シートを使いつつ、とにかく反復して反復して覚えました。熟語はよく分からないので飛ばしました。これだけでも、TOEICの英文も技術ドキュメントもかなり読めるようになりました。

CD-ROM付 改訂版 TOEIC(R)TEST 英単語 出るとこだけ!

2018年暮れに、下記の本を買いました。英熟語の多くは「動詞+前置詞」なもので、その感覚を養ってくれました。やや厚さはありますが、イラストばかりなのである程度気楽に読むことができました。

DUO elements 前置詞/副詞

熟語に自信を持てたので、2019年初頭くらいに一気に語彙を増やすことを決意しました。熟語と同じシリーズの「DUO 3.0」を選びました。

例文で覚える形式、例文がちょっと面白くて覚えやすい、CDで60分で全て聞けるなど、自分にとってとても覚えやすかったです。通しで数十回は聞きました。

DUO 3.0を丸暗記したことで、技術ドキュメントなどを読んでいて知らない単語で引っかかる回数が更に減り、スムーズに読むことができるようになりました。

DUO 3.0

Reading

リーディングに関しては特別なことはしていません。試験対策がてらTOEIC公式問題集を解いたのと、あとは日常的に業務などで技術ドキュメントを読んでいました。その中で、時間をかけて少しずつ鍛えられていった感じです。

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5

Writing

ライティングに関しても、特別なことはしていません。業務などで英語メールを書いたり、プライベートではGitHubのIssueを書いたりしていました。

ライティングでお勧めしたいのはGrammarlyという英文校正ツールです。英文法的に間違いがあれば指摘してくれます。それだけでなく、ニュアンスなども指摘してくれるため、特にメールを書くときは神ツールです。各OSに対応したアプリもあるし、各ブラウザのエクステンションとしても使えます。

Grammarly

Speaking

話すときに必要なのは「フレーズ」です。特定のシチュエーションでお決まりのフレーズを知っておくことが重要になります。

初めて読んだのが下記の本です。シチュエーションはビジネス限定ですが、日常会話でも使えるフレーズが多いです。会話例が面白いし、重要なフレーズは繰り返し出てくるので、何回も聞いて覚えました。

英会話ペラペラビジネス100 - ビジネスコミュニケーションを成功させる知的な大人の会話術

次に読んだのは、NHKの「おとなの基礎英語」シリーズです。これはシチュエーションドラマがとても面白く、何回も見て覚えました。

NHKテレビ DVD BOOK おとなの基礎英語 Season4

NHKテレビ DVD BOOK おとなの基礎英語 Season5

NHKテレビ DVD BOOK おとなの基礎英語 Season6

おそらく、英語学習に興味がある人が一度は通るのが下記の「瞬間英作文」という本です。タイトルの通り、書かれている日本語に対応した英文を瞬間的に発話するという本です。文法としては中学レベルなのですが、時制や単数形・複数形などを意識して瞬間的に発話するのは、最初はとても難しかったです。とてもいい練習になりました。

どんどん話すための瞬間英作文トレーニング

2019年の後半になってから(DUO 3.0の勉強が終わった後くらい)、「自分が滑らかにしゃべれないのは音読が足りてないからではないか」と思いました。DUO 3.0は単語熟語集としては自分的には最強なのですが、1つ1つの例文が短いため音読向きではありません。

長めの文章の本は無いかな?と思って見つけたのが「速読英熟語」でした。音読しやすい文章量だし、熟語の復習にもなるかなと。

速読英熟語

やはり実際に声に出して読む練習を重ねることで、いざ喋るときも口から滑らかに英語が出るようになりました。少なくとも以前よりは。

Listening

正直、リスニングは僕にとっては最も自信のないスキルです。そんな中で、今まで僕が効果があったかなというものを紹介します。

語彙力アップ

まずは英単語・英熟語を知ることです。音が聞き取れても、単語を知らないと意味が分かりません。単語集などで勉強する際、繰り返し付属のCDを聴いて各単語の発音を理解しましょう。

併せて、自分でも発音することをお勧めします。このとき、日本人的なカタカナ発音ではなく、CDの真似をしましょう。発音記号も読めるようになった方が良いです。読むだけで音をイメージできるようになります。

TOEICリスニング出るとこだけ!

TOEIC(R) TEST リスニング 出るとこだけ!

このシリーズには本当にお世話になっています。2016年に社会人初TOEICの際に読みました。

YouTube動画を見る

最近は、ネイティブの方も非ネイティブの方も、YouTubeで英語の解説をしている人が増えています。YouTubeなので無料です。活用しない手はありません。

おすすめは、ニック先生とサマー先生です。特に下記の動画は必見です。お二人とも、とてもお上手な日本語で解説してくれますのでご安心を!

ニック先生:英語が聞き取れるようになる 7つのポイント(Part 1)

ニック先生:英語が聞き取れるようになる 7つのポイント(Part 2)

サマー先生:知らないと困る音声変化シリーズ

ELSA

ELSA

自分の英語発音を判定してくれるスマホアプリです。たまたまセールがあったので、ライフタイム会員(一生有効)になりました。セールで10000円くらいでした。

「なぜリスニングなのに発音?」と思われるかもしれませんが、自分が発音できるようになった音は、聞き取れることが多いです。これは実感としてそう思います。

ELSAは判定するだけなので、具体的な発音方法は別途Webなどで調べながら学習しました。

これからどうするか

英語だけの学習は、一旦おしまいにしようと思っています。技術の勉強がおざなりになっていたので・・・。TOEICもしばらくは受けないつもりです。

今後は、技術書やビジネス書を英語原著で読んだりしようと思っています。

まとめ

今の僕は、試行錯誤しながら3年くらい勉強した結果です。

とは言っても、今回書いたものの2倍以上は、続かなかったり効果が無かったりした勉強法があります。その度にめげそうになったりしましたが、自分をなだめたりごまかしたりしつつ、英語学習を継続してきました。とにかく継続することが大事です。

少しでもこの記事が、読んでくださった方の試行錯誤に役立てば嬉しいです。