読書録:ロッシェル・カップ「日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?」

きっかけ

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この本というかロッシェル・カップさんを知ったのは、Twitterマイクロソフト牛尾さんをフォローしていて、牛尾さんが色んな所でロッシェルさんと発表されたのを見たのがきっかけだった。

いちおう中小企業診断士という資格を持っていて(さいきん休業したけど)、経営・組織・マネジメントなどにも興味がある分野なので、この本を読んでみることにした。新しいビジネス書を読むのは久しぶりだった。

最初はKindleの試し読みで第1章だけ読んだのだが、とても良かったので図書館で借りることにした。

読んでいて辛い

これが率直な感想。なぜ辛いのかというと、これまでの9年間の社会人生活の中でずっと思ってきたことが網羅されていて、共感できることがあまりに多すぎたからだ。どこがどう共感できたかは、差し障りがありそうなのでここには書かない。

年功序列は若年層にも中高年にもモチベーションの低下を招く

あまり給与のことは多くは書かれていないので、ここは自分が思ったこと。

年功序列だと、若年層はどれだけ頑張っても給料が上がらないから、モチベーションが低下する。

しかし実は、年功序列は中高年の方のためにも、良くないのではないか。完全に想像だけど。年功序列っていうけど、どこかの年齢(たぶん40代くらい)で昇給は頭打ちになるから。

年齢にかかわらず、頑張り具合で給料が大幅で上下したほうが、モチベーションがキープできるんじゃないかな。

企業のマネジメントだけの問題ではない

最後の第8章のみ、企業向けのメッセージではなく、社員向けのメッセージになっている。

この本では、主に日本企業のマネジメントに対する提言が書かれているが、われわれ社員側の意識も大切だと思う。

マネジメント層だって人間だ。完璧ではない。社員も多様だし、全員が満足して働ける会社なんてなかなか作れない。

会社への不平不満をただ並べるばかりでは、何も改善しない。会社のためにも自分のためにもならない。そんな暇があったら、いま自分ができることを精一杯やることが大事なんじゃないか。

自分で自分の目標を立て、自分のスキルや経験を磨く術を考える。業後の勉強でもいいし、業務でも興味がある仕事に積極的に手を挙げる。

勉強会に出てみたり、ブログ書いてみたり、勉強会に登壇してみたり、そこで色んな人と交流してみたり。ITってこれがやりやすいからいい。

これって、自分自身のためにもなるし、自分のスキルが上がれば、それが結果的に会社のためにもなるんじゃないかな。少なくとも、この30半ばのおっさんはそう思って日々仕事してます。

この第8章からは、とても勇気をもらった。

まとめ

久々に、いいビジネス書を読んだ。ビジネス書から勇気をもらったのは、ドラッカー以外でははじめてだ。

働く人、マネジメントの人、すべての人におすすめしたい。